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シードマテリアルズ・インフォマティクス 開発プロジェクト

開発結果を「シードマテリアル」として情報整備し、材料(焼結)とバイオの検証・提案を加速する横断インフォマティクス。当社のコア技術のひとつ。

焼結体サンプルと情報整備を象徴する Seed Materials Informatics のキービジュアル

概要

Seed Materials Informatics(シードマテリアルズ・インフォマティクス、SMI) は、スペースシードホールディングスが独自に研究開発するコア技術のひとつです。これまで報告・蓄積されてきた数多くの開発結果を、生成AI などの補助も受けながら、ものづくりの技術シーズとなる「シードマテリアル(種となる材料)」として整え、検証・提案しやすい状態に持っていく――そのための情報学的基盤(informatics)を開発しています。

材料も生体分子も、開発結果はそのままでは散在したデータにとどまります。SMI は、それらを横断的に整備し、次の検証や提案にすぐ乗せられる形に整える共通の仕組みを目指す技術です。Space Agent(宇宙×自律実験)と並ぶ、もう一つのコア技術と位置づけています。

取り組みの方向性

SMI は、性質の異なる二つの軸で開発を進めています。

  • 材料(焼結)軸:合金をはじめとする「焼結にかけるためのレシピ」に対してマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を応用し、情報を整備します。データ駆動で有望な候補を絞り込んだうえで、後段の焼結検証に乗せやすい形に整えることがねらいです。
  • バイオ軸:人の健康課題を解決する新しいモダリティ(治療・予防の手段)の開発を、情報の側から支える仕組みを構築しています。ドラッグ・リポジショニング、処方(formulation)、分子設計といった工程で、候補となる手段を組み立て、提案できる形に整えることを目指します。

二つの軸に共通するのは、「開発結果を情報として整え、検証・提案しやすくする」という考え方です。対象が材料であっても生体分子であっても、データ駆動で候補を絞り込み、次の一手に素早くつなげる――その横断的な基盤づくりが SMI の核にあります。

技術的な裏付け

マテリアルズ・インフォマティクスの基本的な考え方は、過去の開発データから法則性を学び、膨大な候補のなかから有望なものをデータ駆動で絞り込むことにあります。試作の回数や合成の負荷が大きい領域ほど、この「事前の絞り込み」が開発の費用対効果を左右します。

  • 材料軸:AI が提示する材料候補を、そのまま試すのではなく「実際に作れるもの」へと最上流で絞り込むことで、設計(情報)と検証(焼結)の往復を速く回せる形を目指します。
  • バイオ軸:新しいモダリティの設計を、機序(作用の仕組み)に基づいて整理し、既存の知見と照らし合わせながら候補を組み立てます。効能を断定するためのものではなく、検証に進むべき候補を見つけ、提案しやすく整えるための基盤です。

最近の取り組み

材料軸では 2026 年 6 月に、AI が提示する材料候補を「自社の製造装置で実際に作れるものだけ」に最上流で絞り込む合金MI(マテリアルズ・インフォマティクス)探索システムを自社構築し、宇宙用途を含む複数の材料系で動作を確認したことを公表しました。AI で賢く設計し、焼結で素早く検証する――この往復を速く回せる基盤づくりは、SMI の具体的な成果のひとつです。

バイオ軸では、健康課題の解決に向けた新しいモダリティを、機序ベースで設計・提案できる仕組みづくりを進めています。いずれの軸も、開発結果を情報として整え、検証と提案を加速するという SMI の共通の狙いのもとにあります。