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Space Agent 開発プロジェクト

宇宙利用研究のための AI・LLM 活用 自律実験オートメーション基盤。当社のコア技術のひとつ。

地球を背景に青く発光する回路を内蔵した宇宙実験モジュールが浮かぶ Space Agent のキービジュアル

概要

Space Agent(スペースエージェント) は、スペースシードホールディングスが独自に研究開発するコア技術のひとつです。宇宙利用研究のために、AI・大規模言語モデル(LLM)を活用した自律実験オートメーション基盤の開発を進めています。

宇宙でしか得られない実験条件――地上では再現が難しい微小重力・高真空・放射線――を取りに行くとき、最大の制約になるのは打ち上げ機会と試行回数の少なさです。Space Agent は、実験設計・記録・解析・次条件の提案という研究の各工程を AI で支援し、限られた機会のなかで研究開発の速度と再現性を高めることを目指す基盤です。

取り組みの方向性

  • 実験設計の支援:過去の知見と物性データをもとに、「次に試すべき条件」を絞り込む工程を AI で支援します。試行回数そのものが限られる宇宙実験では、一回ごとの設計品質が成果を大きく左右します。
  • 記録と解析の一貫化:実験の記録・データ整理・解析の工程に AI を組み込み、研究者が判断に集中できる形を目指します。記録の標準化は、再現性とノウハウの蓄積の土台になります。
  • 軌道上と地上模擬をつなぐ:超小型宇宙実験モジュールによる軌道上研究と、地上模擬環境での予備検証を、共通の設計・記録の枠組みで結びつけることを構想しています。
  • 宇宙特許への接続:研究から生まれた知財の取得・活用までを見据え、実験基盤と知財戦略を地続きに設計します。

技術的な裏付け

宇宙利用研究は、地上の研究と比べて試行回数が極端に少ない領域です。Space Agent は、この制約に正面から向き合うために、次の二層を組み合わせて設計しています。

  • 超小型宇宙実験モジュール:細胞培養や材料合成などの実験ユニットを小型・標準化し、限られた電力・容積・通信帯域のなかで成立する形に設計します。単位ペイロードあたりの実験密度を高めることが、得られるデータの費用対効果を左右します。
  • 地上模擬研究との組み合わせ:クリノスタットやランダムポジショニングマシンによる擬似微小重力、真空・温度サイクル試験などの地上模擬は、軌道上実験に進める前の仮説検証・条件絞り込みの場として機能します。地上で十分に詰めてから軌道上へ送ることで、貴重な飛行機会の歩留まりを高めます。
  • データ駆動の実験設計:限られた機会を最大限に活かすため、過去のデータから候補を絞り込むデータ駆動の考え方を、AI による支援と組み合わせて取り入れていきます。

宇宙・月面でのものづくりも視野に入れています。粉末を短時間で緻密な固体に焼き固める焼結(SPS:放電プラズマ焼結)は宇宙での素材成形と親和性が高く、当社はマテリアルズ・インフォマティクスと組み合わせた新素材開発を別途進めています(詳細は「次世代SPS×MIによる新素材開発プロジェクト」を参照)。

最近の取り組み

研究の現場に大規模言語モデル(LLM)を導入する方法を検討しています。実験設計・記録・解析の各工程に AI を組み込み、研究開発の速度と再現性の両立を目指す基盤として、Space Agent の開発を進めています。自律的な実験オートメーションは構想・開発段階にあり、宇宙利用研究の現場で段階的に検証していく方針です。